ヴァレンタインのゴディバ

 ヴァレンタインが間近になって高級チョコレートのゴディバに客が群がっている。なぜか? ゴディバは高いから。バブルの頃贈り物に胡蝶蘭が選ばれた。当時胡蝶蘭は花茎1本1万円だった。胡蝶蘭ゴディバに共通するものは何か? 高価でしかも値段が推察できるから。それがキモなのだ。
 以前、このブログに「ポトラッチ」を紹介した。

 自分のために相手が出費をすることが歓待の基本だ。訪問したとき豪華な料理を用意してくれた。高価なプレゼントをしてくれた。いずれもツボは、客が良い物を得たことではなく、主人が出費をしたことだ。出費が大きければ大きいほど歓迎したことになる。
 北米インディアンが客を歓迎するとき自分の大切なものを破壊する。破壊する物の価値が大きいほど客は喜ぶ。自分のためにそこまで出費してくれたからだ。これがポトラッチだ。

 そんなわけで、歓迎の基本は自分の財産の費消なのだった。

ポトラッチ(2007年10月23日)
成金と相手の余裕の見分け方(2010年3月12日)