トキ・アートスペースの弓良麻由子展を見る

 東京神宮前のトキ・アートスペースで弓良麻由子展が開かれている(11月3日まで)。弓良麻由子は1984年東京生まれ、2007年に日本大学芸術学部彫刻コースを卒業し。2009年に武蔵野美術大学大学院彫刻コースを修了している。2006年に日大江古田校舎で初個展、以来ギャラリイK、ギャラリーブロッケン、巷房、トキ・アートスペースなどで個展を重ねてきた。

 弓良の言葉、

この10年あまり、生物のつくる殻・巣とその中身である有機的な部分をテーマとして、曲線の多い抽象的な形を作り続けてきました。

この展示にあたり少し視点を変えて、人が住み、往来する建築物をテーマとしました。

もし自分が建築物の中にいたなら、上階と下階、あるいは隣接した別の空間が存在し、他者の気配や距離感を感じることになります。

安心感を得ることもあれば、息苦しさを感じることもあり、様々な感覚を覚えます。

そうした記憶や経験から着想を得て、表現したいと考えました。

 


 弓良のテキストにあるように大分変化した印象だ。でも造形の素材は変わっていない。今まで床に置くような作品が多かったけれど、今回は塔のような高い作品と壁に展示した平面的な作品が従来と異なっていた。

 偶然、トキ・アートスペースの近くには建築家・東孝光設計の「塔の家」が建っている。

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弓良麻由子展

2024年10月22日(火)-11月3日(日)

12:00-19:00(日曜日17:00まで)月曜休廊

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トキ・アートスペース

東京都渋谷区神宮前3-42-5 サイオンビル1F

電話03-3479-0332

http://tokiart.life.coocan.jp/

東京メトロ銀座線外苑前駅3番出口より徒歩約5分