東京表参道のhpgrpギャラリー東京で江頭誠展「四角い花園」が開かれている(7月15日まで)。江頭は1986年三重県生まれ、2011年に多摩美術大学美術学部彫刻学科を卒業している。2015年に岡本太郎現代芸術賞特別賞を受賞、今回その受賞作「神宮寺宮型八棟造」を展示している。
これは発泡スチロール製の霊柩車を毛布で装飾したもの。ギャラリーの空間一杯にその異様な作品が設置されている。これについて江頭は書いている。
私が霊柩車をモチーフとした作品、「神宮寺宮型八棟造」を制作していた当時、日本独自の和と洋がMIXされた文化について考えていました。
花柄の毛布は日本で独自に発展していったものですが、花柄にロココ調のスタイルが多くみられます。霊柩車も、上が宮型の和、下がリンカーンのコンチネンタルの洋と、二つの様式が組み合わせられています。それから、日本のMIXカルチャーに着目した作品を作り続けていました。
実際の作品を前にすると、いささか度肝を抜かれた。ただただ作品の周りを歩き回ったのだった。どのようにこの大きな作品を搬入したのか、ギャラリーのスタッフに尋ねると、作品は3つのパーツに分れていて、搬入したあと組み立てたとのこと。
小原流いけばなの優美な小原流会館の地下にあるギャラリーにこの異様な作品が鎮座しているというアンバランスもまた面白かった。
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江頭誠展「四角い花園」
2023年6月16日(金)-7月15日(土)
12:00―19:00(日・月・火曜休廊)
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hpgrpギャラリー東京
東京都港区南青山5-7-17 小原流会館B1F
電話 03-3797-1507