日本橋のヨウシュヤマゴボウ

 東京の真ん中日本橋の交差点脇にヨウシュヤマゴボウが実をつけている。草丈150cmくらい、花は地味だが実は山ブドウに似ているかもしれない。



 名前から誤解されるが漬け物にするヤマゴボウとは縁が薄い。こちらのヤマゴボウは正式にはモリアザミで、キク科のアザミの仲間。花を見ればすぐ分かる。
 ヨウシュヤマゴボウヤマゴボウ科の帰化植物、実は有毒植物である。その毒性について、Wikipediaによると、

ヨウシュヤマゴボウは毒草で、全体にわたって毒があり、果実も有毒である。毒性は、根>葉>果実の順であるが、果実中の種子は毒性が高い。果実は、ブルーベリーと間違って誤食する事故もあり、注意が必要である。特に、幼児は影響を受けやすいので、果汁が直接皮膚に触れることも避けるべきである。

 まあ、毒草とはいえ、そう神経質になることもないだろう。水仙もスズランもみな毒草なのだ。黄色い花が見事なカロライナジャスミンも有毒植物だし、夾竹桃も有毒なのだ。表参道の植え込みにはやはり有毒なヒヨドリジョウゴが生えている。
 以前神経質な女性が夾竹桃の毒性を過大に信じ込んで、東京都文京区の小中学校の校庭に植えられている夾竹桃教育委員会に働きかけてすべて抜き取らせたと話していた。これも一種の原理主義だろう。
 ヨウシュヤマゴボウは見るとおり地味な花だが、デビューしたての押江千衣子はこの花をモチーフにしてすばらしい絵を描いた。
・押江千衣子のヨウシュヤマゴボウの作品
http://www.nishimura-gallery.com/KUSAIKIRE-detail.html