東京京橋のギャラリー檜B・Cでさとう陽子展「生きられる未完」が開かれている(4月13日まで)。さとうは東京生まれ。1981年に日本大学芸術学部美術学科を卒業している。1986年から毎年様々なギャラリーで個展を開いて活発に活動している。
さとうの作品について3年前に書いたことを再録する。
ゲシュタルトでいう図と地をさとうの絵画に当てはめてみると、図と地で成り立っているように見えて、その地がさらに下位の地に対して図となっているように見える。地の複層性というか図の複層性というか、今風に言えばレイヤー構造をなしていると言ってもいいかもしれない。複雑な構造とマチエールの特異さがさとうの特徴だろう。中心がないことでどこかオールオーバーにも近く、またそれを否定しているようにも見える。さとうの絵画は安易な定義を拒んでいる。それが魅力とも言えるのではないか。
今回さとうは写真作品を2点展示している。さとうの写真作品は一層分からない。
なお、4月6日(土)16:00~パフォーマンスを行うとのこと。
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さとう陽子展「生きられる未完」
2024年4月1日(月)―4月13日(土)
11:30-19:00(最終日17:00まで)日曜休廊)
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ギャラリー檜B・C
東京都中央区京橋3-9-9 ウィンド京橋ビル2F
電話03-6228-6361