ギャラリー・ビー・トウキョウの森下進士展を見る

 東京京橋のギャラリー・ビー・トウキョウで森下進士展が開かれている(4月29日まで)。森下は2010年東京藝術大学絵画科油画専攻を卒業し、2012年同大学大学院美術研究科研究領域油画を修了している。2009年にガレリアMで初個展、今回はやっと2回目の個展となる。


 久しぶりに優れた新人画家に出会えた思いだ。植物を素材として絵画を造形している。最初の1枚はアンリ・ルソーの「眠るジプシー女」を引用している。他の作品はそのような企みはしていないという。しかしどれも植物の葉が人物を連想させる。素晴らしい。

 森下はとても上手いのだが、その上手さだけで制作していない。所詮上手いだけの画家はつまらないのだ。個展は14年ぶりだが、これからは発表に力を入れていくという。今後が楽しみな画家だ。

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森下進士展「顕見蒼生(うつくしきあおひとくさ)をめぐって」

2023年4月24日(月)-4月29日(土)

11:00-19:00(最終日17:00まで)

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ギャラリー・ビー・トウキョウ

東京都中央区京橋3-5-4 第1吉井ビルB1

電話03-5524-1071

http://www.gallery-b-tokyo.com