巷房の象山隆利展を見る

 東京銀座のギャラリー巷房で象山隆利展「風と歩行」が開かれている(3月9日まで)。象山は1964年静岡県生まれ、1989年に東京藝術大学美術学部彫刻科を卒業、1991年に同大学大学院美術研究科彫刻専攻を修了している。1990年以来様々な画廊で個展を行い、巷房では2003年以来発表を続けている。

 今回は3階の巷房と地下の巷房2、階段下の3カ所で発表している。3階では平面作品を、階段下ではプロペラが付いた立体が展示されていたが、巷房2のガラスの作品が面白かったのでそれを紹介する。壁面に作家の言葉が提示してあった。

いつも眼の端に映ってずっと気になっていた道端のヒビ割れを型取りして反転させガラスを流し込んだ。

凹みが凸起となり、谷になり、山脈になる。

普段歩いている道端にも壮大な風景が隠されている。


 道端のヒビ割れを型取りしガラスを流し込んで造形した。凹凸が反転しアスファルトやコンクリートがガラスに変わる。すると思いがけない造形が現れる。なお、名前の象山は「かたやま」と読む。

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象山隆利展「風と歩行」

2024年2月26日(月)―3月9日(土)

12:00-19:00(最終日17:00まで)会期中無休

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巷房(3階+地下1階+階段下)

東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル

電話03-3567-8727

https://gallerykobo.jp/