東京銀座の巷房2および階段下で柴崎和也展が開かれている(10月28日まで)。柴崎和也は1982年、大阪府生まれ。2012年に多摩美術大学大学院美術研究科を修了している。2010年にギャラリー檜B・Cで初個展。その後ガレリア・グラフィカbisやギャラリー檜グループ、ギャラリー巷房などで個展を開いている。
柴崎は鉄を溶接して作品を作っている。表面がごつごつしているのはそのせいだ。ただごつい鉄の造形がそこに置かれ、甚だぶっきらぼうな印象を与える。作品は片側に大きな穴が開いている。穴は柴崎の作品の特徴だ。しかし、穴があってもどんな実用の役にも立ちそうにない。
ぶっきらぼうでありながら、どこかユーモラスで、溶接で作られた表面の表情も相まって見飽きない形をしている。誰にも媚びないで確かな存在を主張している柴崎の作品が魅力的だ。
今回は階段下に初めて作ったというブリキの作品も展示されている。鉄の作品と似た形態ながら、素材のせいかわずかながら馴れ馴れしい印象だ。こんな風に素材を変えてみるのも面白そうだ。
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柴崎和也展
2023年10月23日(月)―10月28日(土)
12:00―19:00(最終日17:00まで)
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巷房2、階段下
電話03-3567-8727
https://gallerykobo.web.fc2.com/