藍画廊の若宮綾子展を見る

 東京銀座の藍画廊で若宮綾子展「居間にて」が開かれている(10月28日まで)。若宮は神奈川県横浜生まれ、1989年女子美術大学芸術学部洋画科油絵専攻卒業、1990年同大学芸術学部研究課程を修了している。1993年に藍画廊で初個展、以来毎年のように藍画廊で、また西瓜糖やギャラリーGAN、ガルリSOL、トキ・アートスペースなどで個展を行っている。

小品

部分

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 今回は画廊に細い角材のようなものを張り巡らしている。細い木を繋ぎ合わせ、表面に布加工(?)をしている。その木で複雑な形を組み合わせて設置している。その空間造形が素晴らしい。若宮綾子はアトリエが大きくないので、マケットで試作し、画廊へ来て制作し設置するのだという。そういう制作過程でこのような完成度の高い造形を実現するというのは、何という優れた空間意識、造形感覚だろうか。

 比べれば、青木野枝も戸谷成雄も棚田康司も、空間構成において若宮にはるかに及ぶべくもないのは明らかだ。

 毎年若宮綾子は藍画廊で個展を繰り返している。年々若宮の展示の完成度が高まってゆくのを見るのは何と楽しいことなのだろう。

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若宮綾子展「居間にて」

2023年10月23日(月)―10月28日(土)

11:30-19:00(最終日18:00まで)

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藍画廊

東京都中央区銀座1-5-2 西勢ビル3階

電話03-3567-8777

http://igallery.sakura.ne.jp/