東京京橋のギャラリー檜Fで間々田佳展「〔満〕/〔空〕⇒間」が開かれている(9月3日まで)。間々田は1989年千葉県生まれ、2013年に武蔵野美術大学造形学部を卒業し、2015年に同大学大学院造形研究科修士課程を修了している。2016年にギャラリー檜で初個展。今回は、「Chatterbox III-変化を伴い持続する4人―」というギャラリー檜のB、C、e、Fの4つの画廊で同時開催の個展の一人として発表している。
間々田の言葉、
「間」とは、時間や空間のあいだ、すきまのことである。
多数の〔時間〕と〔空間〕が「間」を存在させている。
「間」は、満ちているのか、空なのかを探っていく。
作品は鉄枠で囲まれた空間とその左右や下などに置かれた着色された層状・縞状の木の組み合わせからできている。無機的な鉄枠を前面に押し出しながら、縞状に閉じ込めたわずかな色彩を添えることで、無彩色・無機質という不愛想な世界に小気味よい否定を見せている。
きわめて知的な作柄だ。そしてそれが同時に美的な造形でもあるというアクロバティックな作品になっているのは見事だ。
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間々田佳展「〔満〕/〔空〕⇒間」
2022年8月29日(月)―9月3日(土)
11:30-19:00(最終日17:00まで)
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ギャラリー檜F
東京都中央区京橋3-9-2 宝国ビル2F
電話03-6228-6558