東京神田のギャラリーN神田社宅で濱田路子展が開かれている(7月29日まで)。濱田は1985年東京都生まれ、2010年多摩美術大学美術学部絵画学科版画専攻を卒業し、2012年同大学院美術研究科絵画専攻版画領域を修了している。2011年に初個展、その尾後ギャラリーNやギャラリーN神田社宅、養清堂画廊などで個展を開いている。私もアキバタマビでグループ展を見た記憶がある。
濱田の言葉、
人と関わっている日常を写真に残し、その写真を基に木版画を制作している。
ここ数ヶ月、異国に1か月滞在したり今まで未訪問だった都道府県へ行き、たくさんの方々と「はじめまして」と出会い、生活を共にした。
どこにいても自分がその地に足をつけつつ、人と何かをしながら生きているという事実がいつもより身に染みて驚く。
板木に人を刻む際、撮影当時と気持ちは変わっていく中でその人と「はじまして」のような新鮮な対峙の気持ちが生まれる時がある。
板木に刻み、摺ってまた再会。
一つの板木に閉じ込められたものたちの存在と、共に「はじめまして」しましょう。
濱田は木版画を作っている。多く知人のスナップから再構成した粗い彫り跡の肖像画はなぜか魅力的だ。人物の一瞬の表情を捉えて作品化している。それらの人物の存在感が確かに画面に定着されている。不思議に魅力的な版画展だ。
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濱田路子展
2023年7月15日(土)-7月29日(土)
13:00-20:00(日曜・月曜休廊)
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ギャラリーN神田社宅
電話080-3060-7809
https://www.f-g-n.jp/places/place_kanda
※JR神田駅東口または東京メトロ銀座線神田駅から徒歩2分