東京高円寺のポルトリブレ デ・ノーヴォで山崎康誉展が開かれている(11月15日まで)。山崎は1952年東京生まれ、1978年に東京学芸大学大学院を修了している。その後バングラデシュ国立芸術大学へ留学してリトグラフを学んでいる。1979年にバングラデシュのダッカで初個展、日本では1979年に画廊春秋で国内初個展を行っている。以来、ギャラリー千代田やギャラリー白百合で個展を開いているが、1993年からギャラリー汲美で個展を続けて11回に及んでいる。汲美が閉廊したのちは、ポルトリブレや由芽で個展を重ねている。今年は国立の宇フォーラム美術館で4人展を行った。名前の康譽は「やすたか」と読む。
今まで山崎はアルファベット文字や矢印など、記号を画面に取り込んで作品化してきた。今回それが大きく変わっている。ポルトリブレという広くはない画廊での個展ということで、みな小品ではあるが、以前の矢印を大型化したような形象を描いている。それが新鮮であり成功していると思われた。
先の宇フォーラム美術館に展示した作品が図録で見られたが、上に参考までに掲載したような作品で天地1820mもの大きさだ。見逃したのが残念だったが、これは紛れもなく山崎の新境地と言えるだろう。新しい地点に踏み出したと言って間違いない。
今後の山崎の仕事に目が離せない。
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山崎康誉展―Marks―
2021年11月5日(金)―11月15日(月)
13:00-20:00(最終日18:00まで)水曜日休廊
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ポルトリブレ デ・ノーヴォ
東京都杉並区高円寺南3-25-18
電話03-6884-4769
http://www2.tbb.t-com.ne.jp/portolibre/