宇フォーラム美術館の菅野美榮・桝本純子展を見る

 東京国立市の宇フォーラム美術館で菅野美榮・桝本純子展が開かれている(4月14日まで)。
 菅野は群馬県出身、1968年共立女子短期大学を卒業したのち、1971年日本デザインスクールを卒業している。1990年、銀座のギャラリー・オカベで初個展。その後、ギャラリートモスやギャラリーテムズ、ギャラリー椿、K'sギャラリー、ガルリSOL等々で多くの個展をしてきた。近年はタンポポの綿毛を無数に使ったインスタレーションなどを発表している。

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 奥のスペースの中央にテーブルが置かれ、その上に無数のタンポポの綿毛の球が並べられている。球のまま崩れないように展示するのが菅野のノウハウだ。その周囲を蜜蝋が塗られてやや太い糸がこれまた無数に垂れ下がって、雨のようにも見えるし、またあたかも豪奢なヨーロッパの貴族のベッドのようだ(貴族のベッドを見たことはないけど)。

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 その向こう、奥に小品が置かれている。ガラスで作ったという開かれた本と小舟だ。どちらにもタンポポの綿毛が植え込まれている。

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 手前のスペースに桝本の作品が展示されている。壁に大きな紐というかロープで作った造形と、床には鉄で作った立体作品が置かれている。美術館のホームページには桝本の作品について、「桝本は森に出かけ、インスピレーションを得、表現手段を鉄とロープに求め、鉄工所に通い鉄を打ち鉄の花を製作しています」と書かれている。
 宇フォーラム美術館はJR中央線国立駅南口から徒歩20分。大学通りは桜並木が満開だった。南口からは斜め左手に伸びている旭通りを直進、二手に分かれている三叉路を右の三小通りに進む。直進すると左手にファミリーマートがあり、その次の交差点を左折して間もなく。駅前バス停6番乗り場からバスに乗り「第三小学校」のバス停で下車して徒歩5分という方法もある。
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菅野美榮・桝本純子展
2019年3月28日(木)-4月14日(日)
13:00-17:30(月・火・水曜休館)
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宇フォーラム美術館
国立市東4-21-10
電話042-580-1557
http://kunstverein.jp/
入場料500円(中学生以下無料)