高山なおみ・文、中野真典・絵『どもるどだっく』(ブロンズ新社)を読む。以前読んだ三浦哲哉『食べたくなる本』(みすず書房)に紹介されていた。高山は料理人で、三浦は高山の『諸国空想料理店』を推薦していたが、この絵本も絶賛していた。
いや、絵も迫力がある。言葉も半端じゃない。
わたし
えも じも
おねえちゃん みたいに
じょうずに かけないよ
うまく しゃべれないよ
けしごむで けすと
かみが やぶれちゃうよ
あなを しらべる
はなの あなの おくを
しらべる
はなくそは
しょっぱくて
おいしい あじがする
鉄棒はすっぱくて熱い匂いで、血の味がするなんて書いている。
地面はざりざりして味がしないって。
うんこは苦いって書いている。何でも舐めてみているようだ。おそらくこれらは高山の子どもの頃の体験だったに違いない。うんこが苦いと知っているのは実際に舐めてみたのだろう。
子どもの頃は吃音だったらしい。それがタイトルに現われている。大人が読んでも楽しいが、さて子どもの反応はどうなんだろう。