コバヤシ画廊の西成田洋子展「記憶の領域2018」を見る

 東京銀座のコバヤシ画廊で西成田洋子展「記憶の領域2018」が開かれている(11月19日まで)。西成田は1953年茨城県生まれ、1987年より東京、水戸、ニューヨークなどでもう30回以上も個展を開いている。作品は大きな奇妙な立体で、古着などを縫い合わせて造形している。




 一見すればゾンビのような立体だが、なぜか美しいと感じてしまう。完成度がとても高いと実感する。立っているような姿から人をイメージすることができる。昨年も感じたことだが、このおぞましいとも思える立体が聖性を帯びている。それは西成田の造形の巧みさと言えばいいのかもしれない。
 床に置かれたオブジェも同じように完成度が強い見事な作品だと思う。撮影に失敗してここに紹介できないが、壁に設置された小品もいずれも素晴らしい。30年に渡る制作経験によって西成田がこのような毎年変わらぬ高い完成度を持続させることが可能になったのだろう。
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西成田洋子展「記憶の領域2018」
2018年11月19日(月)−11月24日(土)
11:30−19:00(最終日17:00まで)
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コバヤシ画廊
東京都中央区銀座3-8-12 ヤマトビルB1
電話03-3561-0515
http://www.gallerykobayashi.jp/