コバヤシ画廊の西成田洋子展を見る

 東京銀座のコバヤシ画廊で西成田洋子展「記憶の領域2022」が開かれている(11月5日まで)。西成田は茨城県生まれ、1987年より東京、水戸、ニューヨークなどでもう30回以上も個展を開いている。作品は大きな奇妙な立体で、古着などを縫い合わせて造形している。

上の部分

以下、上の部分

平面作品


 今回は正面の壁に設置された十字架を改変した作品と、床から立ち上がったやや大きな立体で構成されている。それに平面作品が1点。

 床から立ち上がった作品の床に設置されている部分は、靴などが生々しく使われている。

 西成田の作品は一見おどろおどろしい印象を与えるが、実は聖性を宿している。観世音菩薩が卑しいものにやつして現世に現れ、これはと見込んだ正しく貧しい者の前にその聖なる姿を現わす、まさにその一瞬を造形しているのではないか。

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西成田洋子展「記憶の領域2022」

2022年10月31日(月)―11月5日(土)

11:30-19:00(最終日17:00まで)

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コバヤシ画廊

東京都中央区銀座3-8-12 ヤマトビルB1

電話03-3561-0515

http://www.gallerykobayashi.jp/