eitoeikoの岡本光博展「69」がおもしろい

 東京新宿区神楽坂のeitoeikoで岡本光博展「69」が開かれている(10月8日まで)。これがおもしろい。岡本は1968年、京都市生まれ。1994年に滋賀大学大学院教育学科を卒業している。その後1994〜96年、ニューヨークのアート・スチューデンツ・リーグに学び、1997〜99年、CCA北九州リサーチプログラムに参加。2001〜04年、ドイツのレジデンスを中心にインド、スペイン等で活動する。2004年以降、沖縄と台湾を拠点に活動し、2007年から京都に拠点を移動している。2012年、アーティスト・ラン・ギャラリーKUNST ARTSを京都に開廊した。eitoeikoでの個展は一昨年に続いて今回が2度目となる。




 まず親子のぬいぐるみみたいなのが2体立っている。その後ろに大きな写真があり、それは福島県の汚染された残土を入れて積み上げてあるフレコンバッグだ。それに目が描かれていて、するとこのぬいぐるみはフレコンバッグなのだった。

 やはりぬいぐるみみたいなバッグが2個、壁に吊り下げられている。左が村上隆のドブくんのぬいぐるみをリサイクルしてバッグに作り直したもの。右は同様に奈良美智の犬のぬいぐるみを同様にバッグに作り替えている。岡本は、この場合著作権はどうなるのかと問うている。

 虎の頭は工事用のタイガーロープで作ったもの。

 ミッキーマウスをバッグにリサイクルしたものも、実は岡本の家紋が天地逆にひっくり返すとミッキーマウスに似ているので、むしろ家紋の方がオリジナルじゃないかと問いかけている。
 この他、面白い造形がいくつも展示されている。楽しめる現代美術の個展だ。
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岡本光博展「69」
2016年9月10日(土)〜10月8日(土)
12:00−19:00(日月祝日休廊)
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eitoeiko
東京都新宿区矢来町32-2
電話03-6873-3830
http://eitoeiko.com/
地下鉄東西線神楽坂駅(矢来口)から徒歩5分
地下鉄有楽町線江戸川橋駅から徒歩12分