eitoeikoの相川勝展を見る

 東京神楽坂のeitoeikoで相川勝展「SUBSTANCE」が開かれている(11月26日まで)。相川は1978年ペルー生まれ、2004年多摩美術大学メディア芸術学科卒業。六本木クロッシング、トーランス市美術館、アーツ前橋、十和田市現代美術館東京都写真美術館ICCインターコミュニケーションセンター、東京都庭園美術館などの企画展に参加している。


 まずCDアルバムジャケットシイリーズ。これらのジャケットはすべて相川がアクリルで克明に描き写したもの。さらにライナーノーツを手書きし、相川がアカペラで吹き込んでいる。

 「Portrait」。「世界中で公共に設置される無数のカメラに対して、肖像権に抵触しない、プライバシー保護のために架空の顔が生成されていく事態を記録した作品が、iPadの画面をフレーム本体に見立てたポートレートである」。つまり架空の肖像画なのだ。

Landscape

Landscape

ソノラ砂漠の国境上を歩く


 その他、ゲームの仮想空間の風景を被写体に選び、感光乳剤を塗布したパネルに投影し撮影した「Landscape」。

 Google mapの写真と地表の標高データをプログラムによって組み合わせ、数値を調整しながら、デジタルの仮想空間を作成している「ソノラ砂漠の国境上を歩く」。

 仮想を現実と見紛う作品に仕立てている相川勝の展示が極めて刺戟的だ。

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相川勝展「SUBSTANCE

2022年11月5日(土)―11月26日(土)

12:00-19:00(日月祝日休廊)

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eitoeiko

東京都新宿区矢来町32-2

電話03-6873-3830

http://www.eitoeiko.com

地下鉄東西線神楽坂駅矢来口より徒歩5分