マキイマサルファインアーツで桑原理早を見る

 東京浅草橋のマキイマサルファインアーツで「向こう側のリズム」展が開かれている(3月27日まで)。これには伊藤志帆、桑原理早、佐藤希、福岡しの野が参加している。この4人のうち桑原を紹介したい。


 桑原は1986年、東京都出身。2011年に武蔵野美術大学造形学部日本画学科を卒業し、2013年同大学大学院造形研究科日本画コースを修了している。2013年アートスペース羅針盤で初個展、2014年にギャラリー&スペースしあんで個展を開いている。また各地のグループ展にも何度も参加している。
 桑原は今回2階のスペースの壁面を使って3枚のパネルを並べた左右数メートルもある大きなドローイングを展示している。描かれた女性像を数えると6人になるのだろうか。以前にも書いたことだが、桑原のドローイングはコンピューター用語のレイヤー(階層)を思い出させる。複数のポーズのモデルの姿を1枚の画面に重ね合わせて、複雑な空間を作っている。その構成がバランス良く、不思議な空間を作っている。


 そのほか小品が2点展示されていた。内田あぐり門下らしい面白い作家だと思う。
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「向こう側のリズム」
2016年3月18日(金)−3月27日(日)
12:00−19:00(金曜日20:00まで、最終日17:00まで)
3月22日(火)休廊
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マキイマサルファインアーツ
東京都台東区浅草橋1-7-7
電話03-3865-2211
http://www.makiimasaru.com