平山重子追悼展を見る

 東京国立市のギャラリー国立で平山重子展が開かれていた(6月23日まで)。平山は1932年東京都生まれ、高校在学中、一時結核療養のため小諸市で療養し、福永武彦と知り合いその勧めで水彩画を始める。1955年、再入学した都立向丘高校を卒業し、1956年、東京ドレスメーカー女学院を卒業する。1970年頃より油絵を始める。
 銀座のはばたき画廊や大倉画廊で個展を開いた後、洲之内徹の現代画廊で個展、その後銀座のケルビーム画廊やギャラリー・オカベ、すどう美術館などで個展をしている。
 私はギャラリー・オカベでの3回の個展(1991年、1994年、1997年)のうち後半の2回と、最後のすどう美術館での個展(1999年)を見ている。平山はすどう美術館での個展を最後に発表をやめ、病気療養ののち昨年2014年に82歳で亡くなった。
 今回息子さんたちが企画してギャラリー国立で追悼展が開かれた。小さな画廊で、たくさんの作品が並べられたのではないが、以前見た平山の作品を再び見ることができた。画廊にいた娘さんの話では、まだ100点以上の遺作が残っているという。





 見たとおり洗練された小品が平山の特徴で、とくに静物を描いた赤茶色のブドウの色彩が美しい。過程の居間や応接間、玄関などに展示するのに相応しいと思える。
 個展は終わってしまったが、画廊の話では7月に常設展を企画して平山の作品も展示するという。興味があれば画廊から遺族に連絡を取ってもくれるという。埋もれさせるには少しもったいないと思い、ここに紹介することにした。
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平山重子展
2015年6月18日(木)〜6月23日(火)
11:00〜17:00(最終日16:00まで)
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ギャラリー国立
東京都国立市中1-9-18 NTC高橋ビル2階
電話042-574-1211
http://www.gallery-kunitachi.com