官能小説、英米で爆発的ヒット

 朝日新聞7月30日付け夕刊に「官能小説、英米で爆発的ヒット」という見出しの記事が載っていた。筆者は(ニューヨーク=中井大介)。

 SMを題材にした官能小説が英米で爆発的に売れている。30代前後の女性に人気が集中し、「マミーポルノ」と呼ばれるほどの社会現象になっている。

 英国人のE. L. ジェームスが執筆した「Fifty Shades of Grey」と、それに続く2冊の3部作が7月中旬までに合計2千万部売れ、史上最大のベストセラーの1つとなっているという。内容は、一人の女子大生が裕福なビジネスマンにひかれ、SMの世界に引き込まれていく様子が、赤裸々な描写で描かれているものだという。

 子どもがいないデリア・ハウザーさん(31)は「本はおもしろいけれど、文章はひどい」とも指摘。インターネット通販・アマゾンの読者評価では最高の5つ星と、最低の1つ星が多い。

 これって、単純にハーレクイーンのカテゴリーに入るものじゃないのか。それとも、ハーレクイーンて官能シーンがないのだろうか。おもしろいけれど文章がひどいというのもこの仲間の特徴だ。そして文章がひどいのなら、それは文学ではないだろう。
 女性がMの世界に引き込まれていくというのは、古典ポルノ『O嬢の物語』と同じ構造だったと思うが。これは基本的なものなのだろうか。
 それにしても2千万部の売上げはすごい。1冊1,000円として印税10%なら、印税総額20億円にもなるのだ。ふーっ……。