ツァイト・フォト・サロンの鷹野隆大 作品展を見て

 京橋のツァイト・フォト・サロンで「鷹野隆大 作品展『金魚ブルブル』」という写真展が開かれている(7月22日まで)。
 鷹野はいつも男性のヌードを撮っている。作品には勃起まではしていない太いペニスがごろんと転がっている。日常で見るなら兎も角、写真のギャラリーで見ている観客は少し戸惑いながらもこれを許すだろう。でもこれが女性器だったらどうだろう、やはりアートということで許すだろうか。
 そう書きながら、観客一般の反応としているが、これは男の見方、いや私の見方に他ならない。男としての私がギャラリーで見るペニスの写真には何とか受け入れるものの、同じ状況であってもそれが女性器だったらどう反応するだろう。
 ともあれ、ギャラリーという閉じられた場所に限定してペニスの写真が公開され、それに対してお咎めがない状況というのはいいものだ。20年以上前の渋谷のアートスペース美蕾樹でのアラーキーやマッケンジーの写真展を思い出す。ここも4年前に閉廊したが、オーナーの越生さんはずいぶん苦労されたに違いない。当時何度も刑事の訪問を受けたと聞いている。


鷹野隆大 作品展『金魚ブルブル』」
2010年6月18日(金)〜7月22日(木) 日・月・祝日休廊
10:00ー18:30(土曜はー17:30)

ツァイト・フォト・サロン
東京都中央区京橋1-10-5松本ビル4F
電話03-3535-7188
http://www.zeit-foto.com/