「neoteny japanーネオテニー・ジャパンー高橋コレクション」を先週上野の森美術館で見る。(7月15日まで)。精神科医の高橋龍太郎氏(1946ー)がここ12年間ほどに収集した現代美術のコレクション展。特徴は日本の現代作家に限ること、現代美術とはいえイラストっぽい作家に集中していることか。
村上隆、奈良美智、会田誠、山口晃、加藤美佳、秋山さやか、天明屋尚、できやよい、加藤泉、小林孝亘、鴻池朋子、町田久美、村瀬恭子、西尾康之、須田悦弘、束芋、高嶺格等々、本当に旬の作家達を集めてある。錚々たるメンバーだ。欠けている作家を探すのが難しいくらい、あ、内藤礼と谷口ナツコ、三瀬夏之介、松山賢が入ってない。
まさに現代日本の旬の作家たちだが、こうしてまとめて見せてもらうと、ずいぶん片寄ったコレクションだという感が否めない。まあ、ちょっとだけど飽きるのだ。贅沢な話だが食傷してしまった。個々の作家達はすばらしいのに、こればっかり見せられると……。現代日本美術なら野見山暁治は欠かせないし、亡くなったとは言え山口長男を入れないのは大きな欠点だ。お爺さんたちが嫌なら、赤塚祐二や母袋俊也、中津川浩章、亀山尚子、久保理恵子等々がいるではないか。
閑話休題。ここで言うネオテニーとは幼形成熟、つまり本来の体は子供で中身は大人というのではなくて、体は大人だが精神は子供、要するに幼稚を意味しているような気がする。
高橋氏は現代美術の購入に年間3,000万円出費しているらしい。エライ!