蛇蔵&海野凪子「日本人の知らない日本語」(メディアファクトリー)が52万部突破だという。日本語学校の先生vs外国人学生の笑える日本語バトルと帯の惹句にある。新聞の広告に紹介されているページが秀逸。
先生 敬語について質問が
「教えて頂けますか」と「教えて下さいませんか」の違いを教えて下さい
教えてもらえる権利の度合いが違います
〈教えてもらえる権利〉
(高)教えて頂けますか?
(低)教えて下さいませんか?
よくわかりました
では「さしつかえなければ」と「おそれいりますが」の使い分けを教えて下さい
それは相手に断る余地をどれくらい与えるかの違いです
〈相手の断る権利〉
(低)おそれいりますが(へりくだっているがある程度強制力がある)
(高)さしつかえなければ(相手は断ってもいい)
いや知らなかった。教わることが多い。
花札の梅に短冊の「あのよろし」って「あかよろし」と読むなんて知らなかった。この「の」は別字の「か」の字で、明治33年に廃止されたのだという。「あかよろし」は「明らかによろしい」とのこと。
さらに「お」と「を」別の音として発音していたのは奈良時代で、江戸中期にどちらも「お」の音に統合された!!
私の田舎、長野県の飯田地方では今でも「お」と「を」の発音は区別しているはずだ。もちろん私は今でも区別している。それが古代の発音だったとは! 伊那谷は平安時代の言葉が残っているらしい。暴れるを意味する古語の「あらぶ」を少しだけ変化させて、子どもの頃は「あらびる」と言っていたのだから。蜂の古語「すがる」も「すがら」として日常語だった。
- 作者: 蛇蔵,海野凪子
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2009/02/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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