奈良美智という変な画家


 新刊情報を求めて筑摩書房が発行しているPR誌「ちくま」を購読している。この表紙に奈良美智の絵がもう2年半にわたって使われている。写真は6月号の表紙だ。
 奈良は村上隆と並んで現代美術としては海外で最高に評価されている日本の画家だ。大きなタブローは1億円で取引されている。六本木のギャラリーMでは8号くらいの作品を3点所蔵しているが、いま1点1,000万円するという。十数年前に京橋のギャルリー東京ユマニテで1点10万円以下で買ったそうだ。
 この表紙の絵を見ても、これがどうしてそんなに高い評価を受けるのか分からない。これは単なるイラストではないか。なぜこの画家に現代日本最高の評価を与えなければならないのか?
 おそらく奈良自身もその評価に戸惑っているに違いない。