宮崎進展が開かれている


 宮崎進展が日本橋のギャルリー東京ユマニテで開かれている。この画家は香月泰男と同じく戦後シベリアに抑留されていた体験を持ち、キャンバスに麻袋(ドンゴロス)を貼り付け、そこに絵の具を塗り込めた禁欲的だが厳しいタブローを作っている。それは優れた仕事だと思う。数年前に横浜市立美術館で回顧展が行われた。
 画家は一方で彫刻作品も作って展示している。人物のトルソや頭部、手などだ。これがひどい作品だ。どうしてこんな作品を美術館も画廊も展示するのだろう。それとも私が理解しないだけなのか。
 以前、西新宿にあった杏美画廊の目玉は、脇田和野見山暁治宮崎進の3人だった。いずれもいい作家たちだ。いい画廊だった。