資生堂ギャラリーの窪田美樹展

 銀座8丁目の資生堂ギャラリーで窪田美樹展が開かれている(2月2日まで)。窪田美樹を初めて見たのは2000年の銀座のフタバ画廊だった。革張りの椅子2脚を向かい合わせに重ねてそれをモルタルで固めていた。そんな作品を見たことがなかった。すばらしい才能が現れたと驚嘆した。
 窪田美樹は1975年神奈川県藤沢生まれ、武蔵野美術大学大学院彫刻コースを終了している。フタバ画廊の後では早稲田にあったガルリSOLや銀座のexibit LIVE、吉祥寺のαM、ギャラリーJin、久が原のガレリアキマイラ、かわさきIBM市民ギャラリー、新宿眼科画廊などで個展をしている。一昨年の府中ビエンナーレにも参加した。
 作品の素材が多く中古の家具などだ。それを加工して作品に仕立て上げている。必ず家具としての来歴をかすかに残して。
 そういった素材から想像もつかないくらい、それらの作品が美しいのだ。とくに今回の資生堂ギャラリーの個展は質が高い。窪田美樹は先人の誰をも連想させない真にユニークな立体作家だ。
 資生堂ギャラリー http://www.shiseido.co.jp/gallery/html/index.htm