女性用下着、エリザベス会館、フォトグラファーズギャラリー、新宿2丁目の男の子たち

 ゴルフの景品だったか、ホワイトデーのプレゼントだったか、ランジェリーショップへ女性用の派手なパンツ(ショーツ、パンティ)を買いに行ったことがある。レジへ持っていくと店員に聞かれた。贈り物ですか、ご自分でお使いですか? 私は女装趣味はない。まあ、マニュアル通りの言い方なんだろうけれど。
 東京江東区亀戸駅近くにはエリザベス会館がある。ここは女装の館として全国的に有名だそうだ。学会に女装で現れるというきのこの博士も知っていた。サラリーマンやらそうでない人やらがここに女性用の洋服を預けておいて、着替えて楽しむらしい。
 そういえば不忍池上野恩賜公園で超ミニスカートの女性を見た。何と彼女の後ろ姿からパンツが見えるのだ。一体どんな女性なのか追い抜いて顔を見た。信じられないくらい美女の訳はなくて、男だった。不忍池周辺はオカマの商売場所だとあとから聞いた。
 新宿2丁目にフォトグラファーズギャラリーという写真のギャラリーができたとき早速行ってみた。カメラマンの北島敬三さんが作ったらしい。昔近くにCAMPという写真専門のギャラリーがあった。北島さんは当時CAMPでいつも写真展をしていた。アラーキーの講演を聞いたこともあった。もう30年は経つだろう。そんなことからここに新しくギャラリーをつくったのかもしれない。
 ギャラリーを出て新宿まで歩いて帰ろうと路地を曲がると、角に若い男の子たちが数人立っていた。お互いに一定の距離をおいて黙って皆じっと前を向いている。わずかに緊張感を漂わせて。ああ、この子たちが例のウリをやっている子たちなのか。初めて見たのだ。お金を払えばこの子たちをホテルへ連れて行くこともできるのだ、と思ってすぐ、ホテルへ連れて行ってその後何をしたらいいのか想像ができなかった。