東北芸術工科大学が都内の9会場で、作家活動を続ける卒業生たちの個展やグループ展を「TUAD ART-LINKS 2019」と名づけて開いている。このうち、新宿高島屋で開いているグループ展を見た(2月25日まで)。ここでは5人の作家を展示しているが、私には多田さやか、村松英俊、設楽陽香の3人が面白かった。
多田さやかは1986年山形県生まれ、2015年に東北芸術工科大学大学院日本画領域を修了している。私も2012年にギャラリーneutron tokyoで見てブログに紹介したことがある。そこで私は次のように書いた。多田の作品に宮下誠が紹介した旧東ドイツの画家たち、ネオ・ラオホ、ヴィリ・ジッテ、ヴェルナー・テュプケなどを思い出した、と。
村松英俊は1988年静岡県生まれ、2016年に東北芸術工科大学大学院彫刻領域を修了している。私は2015年のガレリア・グラフィカbisでのグループ展と2018年のステップスギャラリーでの個展を見てきたが、村松の面白さに気づけなかった。廃品を使ったオブジェはほとんど廃品に徹していて小気味よいほどだった。
設楽の木彫も面白い。どこかミニマルアートに近い造形で、それでいて造形的にも優れていて興味深かった。
今回の東北芸術工科大学の企画は、ほかに数寄和、耀画廊、オリエアート、REIJINSHAギャラリー、ぎゃらりぃ朋、銀座K’sギャラリー、fragile utsuwa shop、ゆう画廊でも開かれている。
・
新宿高島屋10階美術画廊の「TUAD ART-LINKS 2019」
2019年2月13日(水)-2月25日(月)
10:00-20:00(金・土20:30まで、最終日16:00まで)2/20休み
・
新宿高島屋10階美術画廊
電話03-5361-1615