マクルーハン:メディアはメッセージ

 もう何年も前になるがカナダの文明批評家マーシャル・マクルーハン(1911-1980)のメディア論が一世を風靡したことがあった。「水平思考」とか「メディアはメッセージである」とか。当時著書を読んでよく分からなかったのだが、後年広告代理店に勤めていたとき勝手に利用させてもらった。
 マクルーハンが「メディアはメッセージだ」と言っています。メディアというのは媒体で乗り物のことです。販促用のポスターやパンフレットはメディアです。商品を解説するメッセージの乗り物です。パンフレットの内容でなくてそのメディアがメッセージだというのです。もちろん内容がメッセージですが、同時にメディアもメッセージなのです。
 例えばトヨタのレクサスとヴィッツではパンフレットの作り方が違うでしょう。レクサスのパンフレットは豪華に作るべきです。それを見て消費者はレクサスがどんなステータスの商品か知るでしょう。まず媒体=メディアがメッセージであるべきなのです。
 これは御社でも何年に一度という画期的な製品です。だからそれに見合うよう広告予算はこのくらい取ってください、と。