昭和40年会の皆さん

 昭和40年会というグループがある。昭和40年(1965年)生まれのアーティストたちのグループで、ときどきグループ展をやったり仲間でお馬鹿な映画(「晴れたり曇ったり」)を撮ったりしている。会田誠大岩オスカール幸男、パルコキノシタ土佐正道小沢剛、松陰浩之、あと誰がいたっけ。いずれも一流の現代美術の作家たちだ。
 数年前、彼らのグループ展が東向島(旧玉ノ井!)の現代美術製作所で行われ、同時にシンポジウムが開かれた。ちょっと高い壇上に彼らが並び、シンポジウムが進んでいたとき、壇上の彼らパネラーの二人にそれぞれケータイ電話がかかってきた。
 なんと、二人とも電話に出てプライベートな話をしているのだ。シンポジウムは進んでいく。二人が誰だったか忘れてしまったが、一人は少しかがみ込んで小声で話していたが、もう一人は正面を向いて屈託なく電話をしていた。
 一応シンポジウムの会場で彼らは壇上のパネラーなのだ。電話をしていたのが会田誠ではなかったことはよく憶えているが。
 これで昭和50年会とか昭和60年会とか結成されたら、彼らはどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。(ここで少し自省の言葉。おばあちゃん、私が若いころ肩まで髪を伸ばしていたときのおばあちゃんの気持ちちょっとだけ分かりました)。