銀座の怪しい画廊に行ってみた

 銀座の中央通りの路面店(1階の店)の画廊に入ってみた。入口に2人の若い女性スタッフが呼び込みをしている。入ると最初にアンケートに記入させられる。住所と電話番号はパスし、名前は仮名を記入した。ユニークなのが次の年齢欄だ。三択になっている。一つは20歳未満、ついで20〜24歳、そして25歳以上、この三つだけ。ここがターゲットとする客は2番目の20〜24歳のみのようだ。つまり、20歳未満はクレジットが組めないから。25歳以上の人間は大人だからこのような商品を相手にしない。だから最初に年齢を確認し、20〜24歳に絞って営業をかけるのだ。
 このような商品とは、以前だったらヒロ・ヤマガタの類。具象とかリアルというよりむしろイラストの世界だ。シルクスクリーンで200枚くらいプリントして、1点が50万円ないし100万円!!! 完売したら1億円から2億円だ。平山郁夫だって尻尾を巻いて逃げ出すだろう。平山のエスタンプが70万円くらいだから。
 怪しい画廊もいろいろあって、もう無くなったが死体写真専門の画廊もあった。行ったとき住所を記帳してきたら、翌年その画廊から年賀状がきた。死体をコラージュしたものだった。
 今も活動している銀座のヴァニラ画廊はエロティシズムがコンセプトで、かなり下品な個展が多い。サド・マゾは普通で、性器もまれに見られる。ときに死体写真の個展も開かれるが、これも経験だと思って我慢して見た。ちぎれた血まみれの手や、はみ出した脳みそ、飛び出した内蔵は強烈だった。写真家に聞くと東南アジアなどに行って交通事故の写真を撮っていると言う。
 南無。