ギャラリーなつかの桑原理早展を見る

 東京京橋のギャラリーなつかで桑原理早展「Not Perfect Tracking」が開かれている(3月16日まで)。桑原理早は1986年東京都生まれ、2011年武蔵野美術大学造形学部日本画学科を卒業し、2013年同大学大学院美術研究日本画コースを修了している。2013年にアートスペース羅針盤で初個展、ギャラリーなつかでは2020年以来何度も個展を開いている。

上の作品の部分

上の作品の部分


 桑原理早は画面に一人の人物を重ねて描いている。それが複雑な構図をしていながら美しい造形を構成している。今回はとくに大作が見事だった。中央から右と、左側にそれぞれ4人(?)の身体が重ねられている。その入り組んだ人体を統御している桑原の手腕が素晴らしい。

 自宅で描くのはこの大きさが限界だとのことだったが、もっと大きな画面を描かせてみたい気がする。勝手だが、六曲一双の屏風様の作品だったら可能ではないだろうか。

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桑原理早展「Not Perfect Tracking」

2024年3月9日(土)―3月16日(土)

11:00-18:30(土御曜日17:00まで)日曜休廊

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ギャラリーなつか&クロスビューアーツ

東京都中央区京橋3-4-2 フォーチュンビル1F

電話03-6265-1889

http://gnatsuka.com/