川添愛『世にもあいまいなことばの秘密』を読む

 川添愛『世にもあいまいなことばの秘密』(ちくまプリマ―新書)を読む。はじめあまり興味を持たなかったが、書評などで評判が良いようなので読んでみた。

 本書の一節に次のような箇所があった。

 以前読んだ記事の中で、グルメリポーターとして有名な彦摩呂さん、石塚英彦さん、ヨネスケさんが、あまり美味しくない料理が出てきたときにどうリアクションしているかという質問に答えていました。彦摩呂さんは「好きな人にはたまりませんね」と言い、石塚さんは「味の未体験ゾーンに突入しました」とか「まったく食べたことない味ですね」、ヨネスケさんは「なかなかですね~」とコメントするそうです。どれも、味についての具体的な言及を避けた、巧みなコメントとだと思いました。

 

 なるほど、では私も本書についてコメントしよう。「なかなかですね~」。

 これはちくまプリマ―新書の1冊として企画されている。このシリーズのコンセプトは、初心者向けとかヤングアダルト向けあたりだろう。それでは大人の読書としてはちょっと物足りないとか言う野暮は言わない方がいいのだろう。