東京銀座の藍画廊&ギャラリーカメリアで小林聡子展「ミラー」が開かれている(1月28日まで)。小林聡子は1991年、多摩美術大学美術学部絵画科を卒業し、1993年同大学大学院美術研究科を修了している。2005〜2006年文化庁芸術家在外研修員としてタイ(チェンマイ)に滞在。1991年にギャラリー現で初個展。以来秋山画廊、藍画廊、ギャラリーカメリアなどさまざまな画廊で個展を開いている。
藍画廊のホームページに掲載されているテキストを引く。
紙に水彩で描かれた透き通るようなドローイング。
紙の端から鉛筆で左右交互に斜めの細い線を引いていくと、交差するところに無数の菱形ができます。
いわゆる斜めチェックの格子柄です。
その格子の中を細い筆で水彩絵具を塗っていきます。
鉛筆の線からはみ出ないように、筆で慎重に慎重に塗っていきます。
菱形は異常に小さいので塗り終わるまでに何日、何十日もかかります。
水彩なので色に濃淡ができ、濃い菱形と薄い菱形が斑(まだら)にできます。
また、水彩は広がるので格子の縁が濃くなる傾向があります。
作品によって絵具の色も変えているので、同じ青でも印象はかなり異なります。
色を塗る回数を変えて制作した作品も並べていて、その仕上がりの違いに驚きます。
作品はとても繊細なので、ぜひ画廊へ足を運んで見てほしい。
その画廊について少し紹介したい。藍画廊が入っていたビルが建替えられることになり、今年からギャラリーカメリアの部屋を藍画廊とカメリアが共有し、展示ごとに交代で使うことにしたという。奥野ビル5階のギャラリーカメリアが藍画廊&ギャラリーカメリアとなったのだ。今回は第1回めの展示ということで、二つの画廊の共催となっている。
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小林聡子展「ミラー」
2024年1月15日(月)―1月28日(日)
12:00-19:00(最終日17:00まで)会期中無休
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藍画廊&ギャラリーカメリア
藍画廊)https://igallery.sakura.ne.jp/
ギャラリーカメリア)https://www.gallerycamellia.jp/