東京都現代美術館のMOTコレクション「めぐる呼吸」「被膜虚実」を見る

 東京木場公園東京都現代美術館MOTコレクション「めぐる呼吸」「被膜虚実」が開かれている(6月18日まで)。美術館のホームページから、

1階では、「被膜虚実(ひまくきょじつ)」と題し、1980年代末以降の作品を紹介します。このほど新規収蔵した三上晴子の1990年代初めの作品と同時期に三上が用いていた「被膜」というキーワードを起点とし、石原友明、平川典俊、ホンマタカシ、開発好明、加藤美佳名和晃平、百瀬文、潘逸舟、トーマス・デマンド、方力鈞ほかの作家による多様な作品をたどりながら、約30年という時間の流れと、そこに見られる身体観の移ろいと生への眼差しに着目します。

3階は「Breathing めぐる呼吸」と題し、人の呼吸に繋がりながら世界をめぐるもの――風や水、大気の流れを思い起こさせるような作品群で構成します。今年生誕100周年を迎えるサム・フランシスの大きな絵画のシリーズに始まり、モンティエン・ブンマー、ソピアップ・ピッチ、遠藤利克、松本陽子ら、見る者の感覚を開く作品を紹介します。


 まず三上晴子が見られた。3年前東京池尻のCAPSULEで個展を見た作家だ。その時展示されていたスーツケースの作品が美術館の所蔵になっている。


 ホンマタカシは郊外に作られたどれも似たような新興住宅地を撮っていた。また「イノセントな表情」の若者や子供たちなど。


 石原友明の青い色面の角には石原の写真像が焼き付けられている。

 開発好明はニューヨークの道の真ん中でひたすら前転し続けるビデオを撮っている。

 名和晃平のいつもの透明な球体に覆われた鹿。

 金氏徹平はおもちゃや道具などに白い樹脂を垂らしている。

 

 以下、3階の展示「めぐる呼吸」


 最初の部屋の4面の壁にサム・フランシスの大きな絵画が展示されている。日本美術の影響を受けたという余白を強調した作品は、私にはスカスカにしか見えない。


 モンティエン・ブンマーの「呼吸の家」は興味深かった。タイの現代美術作家とのことだ。


 カンボジアのソピアップ・ピッチの藤や竹の作品も面白かった。

 いつもながら圧倒されるのは遠藤利克の円筒形の木を焼いた「泉」という作品だ。直径95cm、長さ20m近くある。


 松本陽子の抽象絵画もなかなか魅力的だ。緑色が美しい。


 最後の部屋は宮島達男の発光ダイオードの数字の点滅。なぜか0がない。

 

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MOTコレクション「めぐる呼吸」「被膜虚実」

2023年3月18日(土)-6月18日(日)

10:00-18:00(月曜日休館)

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東京都現代美術館

東京都江東区三好4-1-1

電話050-5541-8600(ハローダイヤル)

https://www.mot-art-museum.jp/