東京銀座のStepsギャラリーで勝又豊子展「気配」が開かれている(4月15日まで)。勝又は宮城県生まれ、1971年宮城教育大学を卒業している。秋山画廊を始め、ギャラリー現で何度も個展をしてきた。私はギャラリー現で勝又の大掛かりなインスタレーションを何度も見てきた。
今回画廊の中央に鉄製のテーブルが置かれ、その上に6点の長方形に区切られた色面が並んでいる。並んでいるというより、鉄のテーブルにビス止めされている。ロウを流した鉄枠だという。ロウは着色されていて、これは画廊主の吉岡まさみのブログによると、人の肌をイメージしたものだという。
周囲の壁面に平面作品が展示されている。それぞれおぼろに人型が描かれているようだ。勝又に訊くと、鉛筆でドローイングしたのち、それをデジカメで撮影しプリントしたものだという。「気配」と題された所以だろう。
鉄製のテーブルは脚など分解して運び込み、画廊で組み立てたというが、天板は重く、エレベーターのないビルの階段を男3人で運び上げたという。鉄製のこのテーブルなど、すべて勝又が自分で溶接し制作している。それも凄いことだと感嘆する。大きさや重さは作品の存在感に強く影響するからだ。
・
勝又豊子展「気配」
2023年4月3日(月)-4月15日(土)
12:00-19:00(土曜日17:00まで)日曜休廊
・
Stepsギャラリー
東京都中央区銀座4-4-13琉映ビル5F
電話03-6228-6195