東京北上野のいりや画廊で“いりや画廊開廊10周年記念展#3”丸山富之展「水平の空-おもかげ」が開かれている(1月28日まで)。丸山は1956年長野県生まれ、1986年東京藝術大学大学院彫刻専攻を修了している。1987年ときわ画廊で初個展、以来ときわ画廊、次いでヒノギャラリーで個展を繰り返している。ヒノギャラリーでは13回も個展を開いている。
画廊の発行したパンフレットによれば、いりや画廊のオーナー中村茂幸は丸山と小学校、中学校、松本の県ケ丘高校、大学と同級生だった。予備校まで一緒だったという。
丸山は砂岩を使った石彫を発表してきた。平面をL字型に曲げたような造形だ。それが今回は砂岩を平面にして、1枚の板のような作品を並べている。大きなものは168×268cm、ついで奥の作品は166×267cmもある。いずれも厚さは8.5cmと8cmでどちらも砂岩でできている。石で作った板のような造形だ。矩形だが角が落としてあったりする。
壁にはやはり矩形の作品が展示されている。よく見ると表面に穴が開けられていたり模様なようなものが見えたりする。ミニマルではないと主張しているのだろうか。1点赤っぽい作品が台の上に置かれていて、これも矩形だが、他の作品とは違って表面が粗削りになっている。素材も大理石オニキス・河津青石・杉とある。ほかに「植物」と題された棒状のものが屹立している小品もあった。
会期が残り3日間だが、足を運ばれることをお薦めする。
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丸山富之展「水平の空-おもかげ」
2023年1月9日(月)-1月28日(土)
11:30-19:30(日曜日休廊・最終日16:00まで)
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いりや画廊
東京都台東区北上野2-30-2
電話03-6802-8122