TAVギャラリーの「ノアの安産祈願展」を見る

 東京阿佐ヶ谷のTAVギャラリーで「ノアの安産祈願展」が開かれている(7月12日まで)。出品作家は、生須芳英、村井祐希、名源、山縣瑠衣、笹岡由梨子。
 生須は1996年群馬県生まれ、2014年多摩美術大学中退。村井は1995年横浜市生まれ、2017年多摩美術大学絵画科油画専攻卒業。明源は1989年東京生まれ、現在横浜国立大学大学院博士課程在学中。山縣は1997年長野県生まれ、現在東京藝術大学大学院油画専攻在学中。笹岡は1988年大阪生まれ、2017年京都市立芸術大学博士課程満期退学。
 ギャラリーのホームページから、

来る世界的乱世をノアの方舟に登場する「大洪水」に見立て、アフターコロナの時代の芸術家たちによって制作される創造物を、ノアが文明の再建を求め方舟から飛ばした「鳩(ハト)」に見立てる。従来の神話は、鳩はオリーブの葉を加えて方舟に戻り、文明の再建がまだ可能である事をノアに知らせた。現在に於いて、芸術作品が接続する先 = オリーブの葉の代替になるものとはなにか。本展のメインビジュアルが、銀装飾の某ブランドイメージを借用しているのは、屈託しきった資本主義に対するアイロニーであって、経済合理性を除いた、芸術運動の成立が可能かどうかを、私自身が試行していた他ならない。

 笹岡が目的でこのTAVギャラリーへ行ったのだった。笹岡はソ連軍の兵隊に扮してそれぞれ空軍、陸軍、海軍の扮装をして動画を作っている。またレーニンの遺体に扮して歌っている。

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 山縣はノアの方舟の男女や「Grabe on me」と書かれたレリーフ、クネクネとした立体作品を展示している。

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 生須は「絵画の地平線 / 祝宴に於ける絵画」と題したデジタルペインティングを出品している。

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 村井と名源の作品は撮影するのを忘れてしまった。
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「ノアの安産祈願展」
2020年6月26日(金)-7月12日(日)
13:00-20:00(水・木曜休廊)
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TAVギャラリー
東京都杉並区阿佐ヶ谷北1-31-2
https://tavgallery.com/
JR中央線阿佐ヶ谷駅北口から徒歩5分、中杉通りを北上し右側の路面店