東京墨田区京島のギャラリーTOWEDで「整頓された混乱」が開かれている(8月29日まで)。高橋直宏と野原万里絵の二人展だ。
高橋は1991年北海道生まれ、2020年金沢美術工芸大学大学院博士後期課程美術工芸研究科彫刻分野 博士(芸術)学位を取得している。2017年群馬と石川で個展をし、東京ではEUKARYOTEや、あをば荘のグループ展に参加している。
高橋は木彫作品を展示している。一見原始美術風でありながらドローイングを描き加えたり一筋縄では括れない。丸太から一木彫りをしている。ギャラリーのホームページでは、
大きな木の塊から削り出した高橋の木彫作品は、ドスッとその場所に根付いている様な存在感がある。力強く心地よい、影の形がそこにある。今見えているものが、数分後に全く違って見えるような錯覚に陥る。
野原は1987年大阪府生まれ、2013年京都市立芸術大学大学院 美術研究科絵画専攻油画を修了している。今まで関西や韓国などで発表してきた。東京ではトーキョーアーツアンドスペースレジデンシ―で発表している。
今回は左右5メートル以上の大きな作品を展示している。とはいえ、これは小さなピースが何十個も組み合わさってできている。もちろん作家にはこだわりがあって、コロナで東京に来られないがオンラインで画廊のスタッフとやり取りして展示をしたという。ギャラリーのホームページより、
野原の作品は、収集(サンプリング)にある。彼女の視線は自分の外側に向いており、観察や発見に基づいて作品を作っている。それに反して、作品のテーマがパーソナルなものであるのも、興味深い。
展覧会は8月29日まで開かれているが、開廊するのは金土日祝日のみなので要注意。
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「整頓された混乱」
2020年8月7日(金)-8月29日(土)
13:00-20:00(金・土・日・祝日オープン)
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ギャラリーTOWED
東京都墨田区京島2-24-8
https://gallery-towed.com/work