観劇のすすめ

 とても面白い芝居が上演されるので、おすすめしたい。一つはエドワード・ボンド作『大いなる平和』、もう一つは井上ひさし作『父と暮せば』で、どちらも見る価値が大いにあると思う。

 まず『大いなる平和』について。座・高円寺という劇場があり、劇場創造アカデミーという演劇人を育てる2年制の研修所を持っている。その研修生の修了上演で毎年この芝居を上演している。今年は5期生の修了上演となる。演出が佐藤信生田萬、役者は5期生が中心となるが、先輩たちのほか、佐藤が属している黒テントの役者も客演している。
 しかし、決してフーテンの寅さんのような面白おかしい芝居ではない。核戦争後の世界を描いていて、本質的には深刻な内容だ。それなのにとてもいいと断言する。芝居を見て世界について考えることになる。
 私は今まで3回見ているが、何度でも見たい芝居だ。もちろん今回も前売り券を購入した。研修生の修了上演なので、たったの1,000円なのだ。
 以前見た感想は下記に書いた。
エドワード・ボンド『戦争戯曲集・三部作』に圧倒される(2014年3月6日)
座・高円寺の研修生修了上演『Great Peace』がすばらしい(2013年2月17日)
座・高円寺の劇場創造アカデミー1期生修了上演を見て(2011年5月19日)
       ・
『大いなる平和』
2015年2月27日(金)〜3月1日(日)
座・高円寺
東京都杉並区高円寺北2−1−2
電話03−3223−7500
http://za-koenji.jp/
       ・

 もう一つは井上ひさし父と暮せば』、今回はリーディングドラマ形式の上演だ。
 リーディング形式というのは、俳優が舞台で演技をしなくて台本を読むものだ。ラジオドラマが舞台で演じられているのに近いかもしれない。でも見てみれば決して不満はないはずだ。この芝居は何度も上演されているし、宮沢りえ主演で映画化もされている。私は映画と、別の劇団のリーディングを見ている。だから躊躇することなくお勧めできる。入場料2,500円。
 やはり観劇の感想を下に書いている。
井上ひさし『父と暮せば』リーディング公演を見る(2014年5月1日)
       ・
父と暮せば
2015年4月18日(土)開演午後2時
(上演会場)原爆の図 丸木美術館
埼玉県東松山市下唐子1401
電話0493−22−3266
http://www.aya.or.jp/~marukimsn/