みゆき画廊の石井紀湖展「影の門」が始まった


 東京銀座6丁目のみゆき画廊で石井紀湖展「影の門」が始まった(6月22日まで)。石井は長くギャラリー山口で発表してきた。数年前から発表の場をみゆき画廊に移している。作品は木の柱やブロックを組み合わせて、いつも不思議な形を作っている。

 木の大きな立体作品だ。タイトルのように門が作られている。入口には3段の階段も作られている。上野の国立西洋美術館の前庭に設置されているロダンの地獄門を思い出した。石井の作品には扉がないけれど。
 木彫作品に分類されるのだろうけれど、ヨーロッパ起源の彫刻の概念とはずれているように思う。精密な仕上げを意図しないのは円空仏に通じるのかもしれない。

 もう一つの作品は木柱が何本か立っていて、その上に木のブロックが乗せられている。作品のタイトルをどうしようかと悩んでいたら、ギャラリーの牛尾さんがこれも「影の門」でいいじゃないと言うのでそうしましたとのこと。細かいことに拘泥しないのだろう。
 私のことは書かないでと言われたが、もともと石井のことはほとんど知らない。生まれた年も学んだ学校のことも。著名な昆虫学者であるお父さんのことは詳しく知っているけれど。
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石井紀湖展「影の門」
2013年6月17日(月)−6月22日(土)
11:00−19:00(最終日17:30まで)
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みゆき画廊
東京都中央区銀座6-4-4 銀座第二東芝ビル2階
電話03-3571-1771
http://miyuki-gallery.com/