ギャラリーαMの浅見貴子展が良い

 千代田区馬喰町のギャラリーαMの浅見貴子展が良い(9月15日まで)。これはαMプロジェクト「絵画、それを愛と呼ぶことにしよう」の4回目で、東京国立近代美術館学芸員保坂健二朗がキュレーターとなって全9回10人の作家を取り上げる企画となっている。




 浅見は1964年埼玉県生まれ、1988年に多摩美術大学絵画科日本画専攻を卒業している。1992年に藍画廊で初個展をした後、毎年個展を開いている。またアーティスト・イン・レジデンスで大原美術館に滞在して制作したり、ニューヨークに滞在して制作したりもしている。
 浅見はガラス絵のように紙の裏から描いている。また初期には抽象画を描いていたが、ここ数年具象画を描くようになった。今回の作品も自宅の梅の木などを描いたという。
 抽象から具象に変わった画家としては、浅見の他に、中津川浩章、丸山直文、母袋俊也、赤塚祐二などを思い出す。彼らのうち、特に成功したのが浅見と中津川ではなかったか。
 今回屏風の作品も展示されていた。山折り谷折りの形で展示する予定だったが、非常口を塞げないという会場の関係でこのような展示になったという。でもこれも面白かった。
       ・
浅見貴子展
2012年8月18日(土)−9月15日(土)
11:00−19:00(日月祝休)
       ・
ギャラリーαM
東京都千代田区東神田1-2-11 アガタ竹澤ビルB1F
電話03-5829-9109
http://www.musabi.ac.jp/gallery/