飯田市の赤門


 赤門といえば本郷東大の赤門を誰も思い浮かべる。しかし長野県飯田市にも赤門がある。飯田市の赤門は長姫城櫻丸の後門とのこと。市は長姫城趾唯一の遺構であるこの赤門を保存して碑を建てている。その碑から。


 赤門は長姫城櫻丸の門で、宝暦4年4月(1754年)に上棟された。本丸は町から遠く不便なので桜丸で政務をとったといわれる。入母屋造りで瓦葺、鬼瓦には堀氏の家紋「向梅」が使われている。平面は二本の鏡柱と控柱とで構成され潜戸を設けてある。
 明治になり飯田県・筑摩県飯田支庁・下伊那郡役所・地方事務所等の群衛の正門として使われてきた。

 現在は飯田市立図書館の敷地の一角に建っている。東大の赤門に比べて小さく地味な存在だ。すぐ裏手に桜丸の夫婦桜がある。これはシダレザクラエドヒガンが根元で合体して一株に見える桜だ。

桜丸の夫婦桜