若栗玄遺作展

 その画家に年賀状を送ったが返事が来なかった。しばらくして未亡人から遺作展の案内が届いた。若栗玄さんは昨年9月12日に亡くなっていた。83歳だった。
 気まぐれ美術館の洲之内徹の現代画廊で3回個展をし、その後美術ジャーナル画廊で何度か個展をした。数回インドへ行って滞在しガンジスで沐浴する人々の絵を描いたりした。

 以前若栗さんのことをブログに書いた。
「気まぐれ美術館」の洲之内徹と若栗玄という画家(2007年8月27日)
 この人はわが家の菩提寺の和尚さんであり、祖父の友人であった。山本弘の親しい友人で、私に山本さんを紹介してくれたのはこの人だった。40歳と少しで、寺と家族と檀家を捨てて遠くに去り、名前も変えて二度と村には戻らなかった。
 山本弘についてもっと聞きたかったが、2004年に今度の遺作展の会場と同じ長野市ロートレック画廊での個展で会ったのが最後だった。
 3月28日に遺作展の会場に出かけていってきた。未亡人に初めて会って挨拶をした。ハンサムだった若栗さんの付き合う女性はいつも美人だった。