「アートフェア東京2010」が始まった

 有楽町の東京国際フォーラムで「アートフェア東京2010」が始まった(4月2日−4日)。140〜150軒のギャラリーが出展している。これでも相当の数だが、それでも出展すべきギャラリーが何軒も出ていないのは不況のせいだろう。さまざまな作家たちの作品が並んでいて、このような中で頭角を現すのは作家にとってどんなに大変かと思った。ただ、見る側からの印象では、際立って目新しいものはなかなかない、と無責任に思ってしまう。
 そんなとき、禅FOTOギャラリーのブースで中国人カメラマンのヌード写真を見て驚いた。「Two old women」と題されたモノクロ写真は2人の老婆のヌードだった。しばらく見入ってしまった。作家は劉錚(リュウ・ジャン)といい、40歳代の中国人だという。ギャラリーは渋谷の宮益坂の裏手にあるらしい。
 劉錚の写真集を購入した。すべてモノクロの写真で、老婆や老人のヌードのほかに、若い娘の性器も露わなヌード、老人や女性の死体、皮膚病の男や兎口の女性等々、フリークなども撮っている。老婆のヌードのほかはあまり感心しなかった。ここに老婆の写真のみ掲載するが、フリークの写真は趣味でないため、若い女性のヌードは次の理由で載せなかった。
 私のような分別を持った大人から見れば、足を開いて性器を見せている劉錚の写真からは何もそそられるものはないが、あるいは公権力の方々は別の意見を持っているかもしれないし、思春期の男の子たちには十分ポルノだろうから。いや、あいつらの中にはY字路を見るだけで発情するやつもいるって聞いたことがある。