今年もなびす画廊で新井コー児展が始まった

 昨年「なびす画廊の新井コー児展が面白い」(2008年11月5日)を書いたが、今年もまた彼の個展が始まった(11月7日まで)。今回も昭和40年代を描いている。
「賑やかな朝の訪問者」は雀が囀っているらしい。パジャマの女子高生はレコードプレーヤーで吉田拓郎を聴きながら八海山や久保田を飲んでいる。

「ジャングルジムの夏」ではセーラー服の女子高生がジャングルジムに登っていて、側にニャロメみたいな猫や雀が止まっている。

「下町慕情・神田川」の橋の上では男の子と女子高生がキャッチボールをしている。ボールをキャッチしようとしている女子高生が橋から落ちそうで、神田川に浮かんでいるボートの男の人が心配そうに見上げている。のどかな下町風景だ。

「湘南の夏」では民宿・湘南という看板の掛かった家の2階で女子高生が洗濯物を干している。ニャロメ風の猫と犬がいる。新井の登場人物は皆屈託がない。穏やかな湘南の海が背景に広がっている。

「猫の集会」では描かれているのは猫だけだ。8匹もいる。これはまるでマンガみたいだ。

新井コー児展
11月2日(月)〜7日(土)
11:30ー19:00(最終日は17:00まで)
「なびす画廊」東京都中央区銀座1-5-2
電話03-3561-3544 http://www.nabis-g.com/
作家のホームページ http://www7.wind.ne.jp/ko-ji/