管理可能な金額はいくらか

 人には管理可能な金額、つまりその上限の金額があると思う。
 1992年飛鳥新社の発行した「磯野家の謎」が200万部を超えるベストセラーになった。その収益により新聞事業に進出し、夕刊紙「日刊アスカ」というマンガ新聞を発行するが25億円の赤字を出して半年で休刊した。日刊マンガ新聞なんてバカじゃなかろうか。
 1995年にサンマーク出版春山茂雄著「脳内革命」を発行し、410万部を売り上げた。春山はこの「脳内革命」で得た利益を元に1996年、総事業費50億円を投じて東京都新宿区に健康テーマパークと銘打った「ザ・マホロバクラブ」を開業。和風高級人間ドックとして営業したが、数年で閉鎖に追い込まれている。1998年には東京国税局から約6億5千万円の所得隠しを摘発された。2006年に春山個人と関連する6法人が破産、田園都市厚生病院も閉院となった(以上Wikipediaより)。
 最近小室哲哉が詐欺罪で逮捕された。小室哲哉も何十億円も稼いでいたが、いつの間にか債務が膨大なものになっていた。
 これらから読みとれるのは、管理可能な金額には限りがあるのだろうということだ。それには個人差があるに違いない。トヨタの社長の管理可能な金額は何十兆円だろうし、近所のクリーニング屋のそれは1千万円程度かもしれない。飛鳥新社にとってまた春山茂雄にとって、数十億円という金額は管理可能な額を超えていたのだろう。それでトチ狂ってバカな投資に走ってしまったのだ。
 さて、では私の管理可能な金額はどのくらいだろう。数千万円ではないかとひそかに思っているのだが。(すると、ジャンボ宝くじが当たったら私もトチ狂ってしまうのだろう)。