堤壽音の彫刻展が面白かった

 銀座5丁目のギャラリーなつかで堤壽音(つつみ じゅね)の彫刻展「端と端のあいだ」をやっているがなかなか面白かった。彼女は武蔵美大学院生でこれが初個展。金属の立体が1点に木彫が5点ほど、ドローイングが1点出品されている。

 金属の作品は写真に見るように不思議な形をしている。かまぼこ型の立体の左側に鉄線が付属している。右側にある十数枚の鉄板は固定されていなくて、立てかけられていたり重ねて寝かされている。これは何だろう。分かるようでいて分からない。分からないから面白いのだ。実はちょっと危ういところに位置している。物語が見えてしまったらつまらなくなる。そのはざまで良い方に位置している。床のタイルの大きさから分かるように数十センチの大きさだ。


 木の作品を2点選んだ。いくつかの木を組み合わせて形を構成している。金属の作品同様分かりそうで分からない。それが面白いが、同時に同じ武蔵美の先輩窪田美樹を思い出させる。窪田は使用された家具を使って作品を作っていてそこが違うのだが。
 この後堤がどんな展開を見せてくれるか、とても興味がある。久しぶりに良い彫刻展を見た。

 堤壽音展(9月13日まで)、ギャラリーなつか
 東京都中央区銀座5-8-17 GINZAPLAZA58 8階
 電話03-3571-0130 11:30ー18:30
 http://homepage2.nifty.com/gallery-natsuka/