中野区沼袋にチメンカノヤという変わった名前のギャラリー兼カフェがあった。もうホームページも閉鎖されているので、いつの間にか閉店したのだろう。もともと住宅として名のある建築家に設計を依頼して作ったらしい。名前の由来は「地面下の家」を音読みしたとのこと。地上2階、地下1階のこの建物には1階へ通じる入口がない。玄関は階段で直接地下に続いており、まず地階に降りることになる。地階の部屋の中央には井戸があり水が湧いている。この階がカフェになっていた。
階段を上った1階がプライヴェートの空間でここがどうなっているか知らない。2階へ上がるとそこがギャラリーだった。
この変わった構造はビーバーの巣をイメージして設計されたのだという。ビーバーはたくさんの木の枝で川を堰き止めて巣を作るが、巣に入るにはいったん川の底へ潜らなければならない。
普通の住宅なら建築家の作品(他人の家の中)は見ることができないのに、ギャラリー兼カフェだったので面白いものを見ることができた。この建築家、誰だったのだろう。
■追記
mihaltaさんに教えていただいた。「ちめんかのや」は健在だった。